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マウリツィオ・ポリーニ『ショパン:ポロネーズ集』『ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ17番〈テンペスト〉、21番〈ワルトシュタイン〉、25番、26番〈告別〉』

ショパン:ポロネーズ集ショパン:ポロネーズ集
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ベートーヴェン:ピアノソナタ「テンペスト」「ワルトシュタイン」「告別」ベートーヴェン:ピアノソナタ「テンペスト」「ワルトシュタイン」「告別」
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 僕はつい最近までずっとポリーニを過小評価していた。中学生の時に、出たばかりの『ショパンポロネーズ集』のLPを買って、それなりに良いとは思ったものの、巷で言われているほど凄いか?という中途半端な印象しかもたなかったのだ。しかし同じ演奏を、最近出たシングルレイヤーSACDで聴き直し、戦慄が走った。もの凄い演奏だった。かつてガキだったオレが、確かに巧いけど、何だか素っ気ない演奏だなーなどと不遜なことを思っていたその演奏は、本当はまるで奇術師が無造作に撒き散らした無数の音たちが、見事な秩序を保ちつつお互いをを燦めかせ合いながら消えてゆくような、そんなありえない完成度の名演だったのだ。オレはいったい今まで何を聴いていたのだ。
 そこで、今まであまり興味をもたずにいたポリーニベートーヴェンを聴いてみたところ、これがまた素晴らしい。ここでは「ワルトシュタイン」の入っている一枚を挙げておこう。華麗にして緻密、圧倒的なグルーヴと目眩く色彩。知っている人には鼻で笑われるだろうが、オレはようやくこれを発見したのだ。もっと早く聴くべきだったという痛恨の思いとともに、これから新しく聴けるものがたくさんあるという喜びにも満たされている。(しかし、大ピアニストの割にはポリーニさん、意外とディスクが少ないんだよな……。)