河原和音(原作)・山川あいじ(絵)『友だちの話』

友だちの話 (マーガレットコミックス)友だちの話 (マーガレットコミックス)
山川 あいじ 河原 和音

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 最近は寝る前にこれを繰り返し読んでます。女の子も男の子も魅力的に描けてる。原作のノリがいいのが勝因だとは思うけど、山川あいじの作画で楽しさは倍増していると思う。
 初期のベタ(というのもはばかれるほどベタの)今風恋愛ものにそこはかとなく感じられる「必死に考えて描いてます」感や、最新作『やじろべえ』の父娘関係の淡泊さを読んで思うんだけど、山川あいじは実は(少なくとも典型的な男女の)恋愛なんてあんまり興味ないんじゃないか。『友だちの話』も、一応学園ラブコメの古典的フォーマットに乗ってはいるが、題名通り基本的な軸は女の子どうしの友情なので、男の子との関係はそれを輝かせるための舞台設定みたいなもの。アレックス・シアラー原作の『チョコレート・アンダーグラウンド』も良かったが、あれも「チョコレートが禁止された世界」にレジスタンスする男の子たちの活躍がメインなのであって、やっぱり恋愛の要素はあまり前面に出てはいない。恋愛よりも「理想の男子」そのものを描きたい、ということなのかもしれない。(それにしても『友だちの話』では、準主人公級の男子たちが女子に対して「照れる」ということが全くないことに、僕のようなヘタレは今更ながら戸惑う。まあ少女漫画では昔からそれは当然のことではあって、女性を過剰に意識してモジモジしている伊集院少尉とかアンソニーとかアンドレとか黒川貢とかはあんまり見たくないもんな。いくつになっても学ぶことはなくならない。)
やじろべえ 1 (マーガレットコミックス)やじろべえ 1 (マーガレットコミックス)
山川 あいじ

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チョコレート・アンダーグラウンド (マーガレットコミックス)チョコレート・アンダーグラウンド (マーガレットコミックス)
山川 あいじ アレックス・シアラー

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