『ノーウェアボーイ』

 1年生向け「総合講座 性」の一部として「社会学」の部分を3回担当し、今日が最後だった。この講義はもう10年ほど前にも頼まれてやったことがあるのだが、そのときも大教室なのにこちらの質問に積極的に手を挙げて答える学生がけっこういたりして、上級生相手とは違う1年生たちの元気のよさに嬉しい驚きがあったけど、ここ3年ほど、コーディネーターも若い生態学者の先生に代わって装いも新たに現代化された形態でやってみて(リアクションペーパーなど、ふだんの自分の授業ではやっていない技も導入して)、やはり学生諸君の反応が静かに熱いことに充実感を覚える。今日は最後だからか、過去2回よりも最前列に座っている学生が多かったし、予告した内容は盛りだくさんすぎて三分の二程度しか進まなかったので欲求不満になった人もいたと思うが、それでも最後までかなりの数の学生たちが集中して聞いてくれていたと思う。授業の最後、10分ほどをとってリアクションペーパーを書いてもらうのだが、終了後に質問に答えながら教室の様子を伺っていたら、20分たってもまだ熱心になにやら書きこんでいる学生もいた。このみなぎる知的テンションをそのまま4年間ずっと膨らませつづけてあげたいものだが。

 それにしても疲れた。通常講義にプラスしての負担純増分なので、やっぱり3回が限界かなあ。
 で、なんとか家にたどりついて、途中で買ってきたお総菜(と「シルクエビス」)を食いながら観たのがこれ。

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 ジョン・レノンの十代、ミミ伯母さんとの生活、実母ジュリアとの再会、ポール・マッカートニーとの出会い、ビートルズ結成とハンブルグへの旅前夜までを描く青春映画。主人公がばっちりハマリ役で、脇も実力のある俳優たちが固めて、ケレン味のない、ほろ苦い佳作に仕上がっていたと思う。ポール役の子は実物と全然似ていないんだけど(ジョン役は結構似ている)、一度観たら忘れないフックのある顔つきという意味では適役。ポールがジョンの前で始めてギターを弾いて見せ、その巧さにジョンが内心驚く、ビートルズファンなら誰もが知っているあのエピソードも、忠実に演じられていて、感動的であった。