松崎順一『70年代アナログ家電カタログ』

メイド・イン・ジャパンのデザイン! 70 年代 アナログ家電カタログメイド・イン・ジャパンのデザイン! 70 年代 アナログ家電カタログ
松崎順一

青幻舎 2013-06-21
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 かつて小六の頃、架空のオーディオメーカーの製品カタログを妄想で描いたノートが数冊に及び、集めたオーディオ製品のカタログの重さを量ってみたら25kg以上もあったこの俺様のための本ではあるのだが、そして500ページ超のボリュームに縮小版の家電カタログ写真が満載されているのだが、同著者の前著『ラジカセのデザイン』と同様、いまひとつ、ココ!というところに指が届かない感じがしてしまうのは欲張りすぎかな。たとえば、カセットテープのページにソニーの「デュアド」(フェリクロームテープ)が出ていなかったり、ドイツのメーカーBASFは出てるけどAGFAは出ていなかったり(スコッチ[住友3M]もなし)、電卓のコーナーにも博物館入りした名機「カシオミニ」が載っていなかったり。つまり網羅的でも体系的でもない。
 まあ私自身も、実家で邪魔にされたカタログ・コレクションをあるとき一掃せざるを得なかったので、資料集めの困難はわかりますし、久しぶりに見た懐かしい機種や存在を知らなかった機種(カセットテープ10本をオートチェンジするというソニーのデッキ「カセットバンク」など)を見ることもできたので、よしとするか。いろんなジャンル、いろんなメーカーの70年代を中心とする家電のデザインを一望できる楽しい本ではある。

 ところで、前のエントリーに「三部けいは女性」と書いてしまったが、コメントをくださった方が書いているように、やっぱり男性でした。うむむむむ……。