浅野智彦『「若者」とは誰か:アイデンティティの30年』
「若者」とは誰か: アイデンティティの30年 (河出ブックス 61) 浅野 智彦 河出書房新社 2013-08-13 売り上げランキング : 13495 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
本書は第1章でまさに「アイデンティティ」についてこうした二重の反省的検討を行うところから話を始めている。まずはここだけでも、「アイデンティティ」とか「文化」とか言っているゼミ生たちに読ませなくては。それ以降の本論はまだ読んでいないが、「コミュニケーション」や「オタク」をキーワードにする卒論が定常的に多発している昨今、本書全体も必読文献として推薦する機会が多くなりそうだ。(もっともワタクシは来年度はサバティカルですけどね♪)
鈴木晃仁(編)深津武馬、市野川容孝(著)『【対話】共生 (極東証券学術講座 生命の教養学VIII』
【対話】共生:生命の教養学VIII (慶應義塾大学教養研究センター極東証券寄附講座―生命の教養学) 慶應義塾大学教養研究センター 鈴木 晃仁 深津 武馬 市野川 容孝 慶應義塾大学出版会 2013-08-11 売り上げランキング : 1086903 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
西阪・早野・須永・黒嶋・岩田『共感の技法:福島県における足湯ボランティアの会話分析』
共感の技法: 福島県における足湯ボランティアの会話分析 西阪 仰 早野 薫 須永 将史 黒嶋 智美 岩田 夏穂 勁草書房 2013-07-31 売り上げランキング : 57674 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
『スタートレック イントゥ・ダークネス』
想像を遙かに超えた全編ドンパチ娯楽活劇であった。少しは休ませてくれよと言いたくなるくらいめまぐるしく濃密に展開するストーリーに、3Dを完全に消化した映像の文句なしの迫力。現実社会との対応という面から見ると、9.11以降の人類に降りかかったあらゆる災厄がパワーアップしつつ束になってカークを襲いまくり、人類の運命を背負ったカークが繰り返し決断を強いられる姿からは、他人事ではないという重みが伝わってくる。劇場(TOHOシネマズ六本木ヒルズ、スクリーン2)で観るために払ったお金の元は十分に取れたのだけれど……これは本当に「スタートレック」なのか?という疑問が、観ている間ずっと脳内をぐるぐるしていた。だいたい、あんな熱血漢のスポックなんて……。
もっとも僕はオリジナルのTVシリーズと1979年の初代映画版が大好きで、80年代以降のTVシリーズも映画版もあんまり観ていないので、こんな違和感は、そういう恐竜のようなファンの戯言に過ぎないのかもしれない。ラストシーンのカークによる「憎悪と復讐の連鎖はやめましょう」(大意)という演説はどうにもとってつけた感じだが、でもそのゆるさが、かえって往年のスタートレックらしさをちょっぴり感じさせてくれたような気もするほどだ。
でもなー、Wikiによると監督は『スタートレック』よりも『スターウォーズ』のファンだそうだけど、この内容ならやっぱりそういう映画として撮ればよかったんじゃないの、とどうしても思ってしまうね。何よりエンタープライズ号には、未知の領域を探索してほしい。観客としては、そこで戸惑ったり、身勝手な行動に走るカーク船長に突っ込みをいれまくる楽しみを奪わないでほしい。そういうわけで、初代映画版が久しぶりに観たくなった。
スター・トレックI/リマスター版スペシャル・コレクターズ・エディション [Blu-ray] ハロルド・リビングストン パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン 2012-02-10 売り上げランキング : 3327 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
ところで、映画館に入る前に森ビル内のスタバで「チャイティーラテ」を飲んでたんだけど、このあいだニューヨークでさんざん飲みまくった味の印象がまだ残っていて、日本のやつは妙に薄く感じ、ちょっと損した気分がした。クリームも、アメリカではこれでもかというほどもっとたっぷり乗せてくれてたぞ!
平岡章夫『多極競合的人権理論の可能性:「自己決定権」批判の理論として』
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まだ全体をきちんと読んでいないので、議論の内容についての論評は差し控える。たぶん、こちらからの応答は、上の拙論を書いて以降じゅうぶんには前進させられていない自分自身の作業をここら辺でしっかり再発進させることによって果たすべきだろうし、本書の議論をそのための糧とさせてもらえればいいなと思う。
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小松美彦『生権力の歴史』
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