2006-04-01から1ヶ月間の記事一覧

Bob Dylan, Chronicles Volume one

ボブ・ディランの自伝、Chroniclesを少しずつ、電車の中で読んでいる。ちょうど半分ぐらいまで来たところだが、連休中はあまり電車に乗らないので、今はひと休みしているところ。菅野ヘッケルによる邦訳もすでに出ているが、あえて拙い英語力をふりしぼって…

Michael Moore plays Bob Dylan's songs

ボブ・ディランの曲はシンプルで原始的だ。カバー・バージョンは多いが、その粗野な力の核心を真につかみとった演奏は少ない。何しろディラン本人さえもが、演奏する度に理想のバージョンを探しあぐねて手を焼いているのだ。 ジャズの分野では、古くはキース…

『世界日報』を10日間無料でお試しできます……

……というチラシが郵便受けに入っていた(笑)。裏を見ると、読者の声として、「産経新聞、正論と同様に快く思っている」、「世界日報は(……)中立な立場での記事が掲載されているので安心できます」等々のご意見が書いてあり、爆笑。でも、今なら10日間お試し…

あっかんべェ一休

Mと「禅の考案と私的言語」的な話をしていたら、久しぶりに坂口尚の名作『あっかんべェ一休』(上・下、講談社漫画文庫)が無性に読みたくなり、押し入れの奥の段ボール箱から引っ張り出して、ついついイッキ読みしてしまった。ちょっと文字が多すぎて、文…

英語リスニングのお医者さん

アマゾンで評判が良かったので、西蔭浩子『英語リスニングのお医者さん』(ジャパンタイムズ)を買ってみた。まだPart1の「リスニング・チェックアップ」しかやってないけど、ジャパンタイムズの本らしく、中身は詰まっているし、手応えも十分。でも、著者が…

西岸良平のSF

「コスモゾーン」は『三丁目の夕日 夕焼けの詩』第20巻の巻末に収録されている独立性の高い短編である。――時は2385年。人類は宇宙空間に巨大な未来都市「コスモゾーン」を築き上げていたが、果てるともない人口増によって、相変わらず都市は過密状態であった…

安穏族

研究室の整理をしていたら、石坂啓『安穏族』を発見して、ありがちなことだが延々熟読、そして号泣。若き石坂啓、なんという才能だったことか。紛れもなくこれは、あのふわふわ、ぶよぶよした1980年代というひ弱な時代の最良の部分だった。ここではじめて女…

西岸良平

西岸良平の世界では、世界はいとも簡単に終わる。たとえば初期の「地球最後の日」は――以下ネタバレあり、ご注意を――藤子・F・不二雄の名作「ひとりぼっちの宇宙戦争」と同じ設定なのだが、藤子のほうでは人知れぬ少年の闘いによって人類が救われるのに対し…

五十嵐大介

『リトル・フォレスト』しか読んでいない人にとって、五十嵐大介とは、「スローライフ」(第2巻のオビにそう銘打ってある)あるいは「ロハス」(オエッ!)を先取りしたまんが家というイメージの範囲に収まっているかもしれないし、あるいはそんな流行語で…

職員会議での採決禁止 「校長の決定権拘束」 都教委通知

ついにここまで来たか……。今度のファシズムは、東京都の教育行政から着実に勢力拡大中というわけだ。 で、職員会議の意見を聞かない(聞いてはいけない)学校の独裁者となった人たちの一人は、こんなことを言っているそうだ。 「都立小石川中等教育学校の遠…

『ホテル・ルワンダ』、神崎繁『フーコー』

『ホテル・ルワンダ』を観た。レイトショーは今週の金曜日(14日)までで、それ以降はモーニングショーだけになってしまうので、昨日の夜、あわてて観に行ったのだ。 内容は圧倒的だった。ルワンダ内戦の惨劇を描くドキュメンタリーを基調に、主人公をめぐる…

レナード・コーエン、ジェフ・バックリー

雨が近づいてきた一日。ずっと家の中にいて、『The Essential Leonard Cohen』をBGMに流しながら、原稿の直しをする。モントリオール生まれ、コロンビア大学卒の作家、女たらしの詩人、シンガー・ソング・ライター、禅の修行者。レナード・コーエンの歌はど…

英語漬け

1年ぐらい前に買った『英語漬け』(プラト)をぼちぼちやってますが、これはいいですね。単語の選択基準にはいまいち納得できない感もあるけど、例文を聞き取ってキーボードで入力するという単純なレッスンを、PCから離れずに、気分転換がてら、すきなだ…

スピッツのシングル集

Spitz Complete Single Collectionと銘打たれた『CYCLE HIT 1991-1997』と『CYCLE HIT 1997-2005』(どちらも初回限定版はボーナス・ディスク付き)を通して聴いていると、改めて<時間>という経験の不可思議さに目眩がしそうになる。最初のシングル「ヒバ…

イチロー、松井、王、張本、金田

世の中、というか少なくともネットの世界で、自分以外の議論に対するアイロニカルな梯子はずしが蔓延しているのは、北田暁大の快著『嗤う日本の「ナショナリズム」』(NHKブックス)が見事に記述・分析した通りだ。言うまでもなくそれはしょーもない知的退廃…

山原バンバン

で、その旅の途中、那覇の古本屋で見つけて買ったマンガが、大城ゆか『山原バンバン』(ボーダーインク)。沖縄北部、山原(やんばる)地方のどこかのシマに暮らす女子高校生の、なんということもない日常をセキララに描く。絵はうまくはないが硬質のかわい…

沖縄観光

下の写真は、先月、二度目の沖縄旅行に行ったときのもの。本島北部のやんばるの森にある玉辻山(ヤマといっても標高289mだけど)に登っている途中、激しいスコールに遭遇して、やむなく撤退した。そのとき、山道にぎょーさんうろちょろしていたのが一枚目の…