2008-06-01から1ヶ月間の記事一覧

しあわせの理由

きのう、1年生向けの授業でネタにしようかと思って持っていったが、結局つかわなかった表題作を、きょう電車のなかで読んだ。自分とは何かという問いを脳科学的な決定論と自由意志への信憑との葛藤から――さらにその深奥にあるのは個と進化との相克である――…

ファイナル・カット?

最近買ったもの。 ブレードランナー ファイナル・カット (2枚組) (Blu-ray Disc)ハリソン・フォード, ルトガー・ハウアー, ショーン・ヤング, ダリル・ハンナ, リドリー・スコットワーナー・ホーム・ビデオ 2008-06-11売り上げランキング : 63Amazonで詳しく…

私の好きな曲

私の好きな曲 (ちくま文庫 よ 20-1)吉田 秀和筑摩書房 2007-12-10売り上げランキング : 9727Amazonで詳しく見る by G-Tools いつもポケットに吉田秀和を。ちくま文庫で「吉田秀和コレクション」が出たので、電車のなかで一冊ずつのんびり読んでいこうと思っ…

性と宗教

「大学院基礎演習」の二番目のテキストは、マックス・ウェーバーの名高い短編「世界宗教の経済倫理・中間考察」。ここでウェーバーは、なぜ宗教(プロテスタンティズム)だけが資本主義を生みだす原動力になったのかという例の問いを、戦争、性といった、人…

読むことは旅をすること

読むことは旅をすること―私の20世紀読書紀行長田 弘平凡社 2008-05売り上げランキング : 12518Amazonで詳しく見る by G-Tools まだ実物を見ていないのだけれど、どうやら490ページもある大著のようだ。長田弘の、たとえば『詩は友人を数える方法』の文章の佇…

杉の木の宇宙

最近、病気がぶりかえしたみたいに、ニューエスト・モデルとソウル・フラワー・ユニオンを聴いている。いずれも知る人ぞ知る〈最後の空想的社会主義シンガー〉中川敬によって率いられた最強のロック〜ミクスチャー・バンド。とはいえ僕自身は、ソウル・フラ…

僕の音盤青春記

音楽誌やオーディオ誌になんとも良い味の自伝的―というとちょっと大げさだけど―な身辺雑記を書いている牧野さんの単行本。『CDジャーナル』に連載した記事に加筆したものらしい。僕より数歳上の世代に属する田舎の高校生が1970年代前半の洋楽にめざめ、ハマ…

ホーリーランド17(ネタバレあり)

シンゴの誠実に打たれたショウゴが覚醒し、メグは間一髪のところで救出される。"ヤンキー狩り"こと神代ユウはボコボコにされるが、大怪我はなし。龍は意識不明、八木も(精神を)壊され、鉄もイザワマサキの敵ではなかった。そしてキングだけが残る。次の巻…

エレーヌ・グリモー、パーヴォ・ヤルヴィ、ブルックナー交響曲第7番

今週の火曜日の夜は、サントリー・ホールでパーヴォ・ヤルヴィ指揮フランクフルト放送管弦楽団の「ブルックナー:交響曲第7番」と、エレーヌ・グリモーを加えた「ベートーヴェン協奏曲第5番〔皇帝〕」を聴いた。 「皇帝」の方は、曲の明るさ・優美さがさらに…