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『スタートレック イントゥ・ダークネス』

 想像を遙かに超えた全編ドンパチ娯楽活劇であった。少しは休ませてくれよと言いたくなるくらいめまぐるしく濃密に展開するストーリーに、3Dを完全に消化した映像の文句なしの迫力。現実社会との対応という面から見ると、9.11以降の人類に降りかかったあらゆる災厄がパワーアップしつつ束になってカークを襲いまくり、人類の運命を背負ったカークが繰り返し決断を強いられる姿からは、他人事ではないという重みが伝わってくる。劇場(TOHOシネマズ六本木ヒルズ、スクリーン2)で観るために払ったお金の元は十分に取れたのだけれど……これは本当に「スタートレック」なのか?という疑問が、観ている間ずっと脳内をぐるぐるしていた。だいたい、あんな熱血漢のスポックなんて……。
 もっとも僕はオリジナルのTVシリーズと1979年の初代映画版が大好きで、80年代以降のTVシリーズも映画版もあんまり観ていないので、こんな違和感は、そういう恐竜のようなファンの戯言に過ぎないのかもしれない。ラストシーンのカークによる「憎悪と復讐の連鎖はやめましょう」(大意)という演説はどうにもとってつけた感じだが、でもそのゆるさが、かえって往年のスタートレックらしさをちょっぴり感じさせてくれたような気もするほどだ。
 でもなー、Wikiによると監督は『スタートレック』よりも『スターウォーズ』のファンだそうだけど、この内容ならやっぱりそういう映画として撮ればよかったんじゃないの、とどうしても思ってしまうね。何よりエンタープライズ号には、未知の領域を探索してほしい。観客としては、そこで戸惑ったり、身勝手な行動に走るカーク船長に突っ込みをいれまくる楽しみを奪わないでほしい。そういうわけで、初代映画版が久しぶりに観たくなった。

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 ところで、映画館に入る前に森ビル内のスタバで「チャイティーラテ」を飲んでたんだけど、このあいだニューヨークでさんざん飲みまくった味の印象がまだ残っていて、日本のやつは妙に薄く感じ、ちょっと損した気分がした。クリームも、アメリカではこれでもかというほどもっとたっぷり乗せてくれてたぞ!